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運命背負い飛び立ってもいない (長文)

 いまさらながら正月の話をしよう。長いぜ。

2011asahi 科神家では正月、一家全員が神戸の実家に揃っている場合には初詣に出かける前にマンション入口の門松の前で記念写真を撮るのが習いになっている。定点観測ともいう。で、今年も撮影を終えて初詣に向かい、恵方が南~西の場合は定番になっている垂水の神社にお参りした。家族揃って人ごみにもまれる年中行事の中で心底申し訳ないと思う。
 初詣ほど家族連れで賑わう行事もなかなかないだろう。そりゃカポーだってたまにはいるがやはり圧倒的多数は家族連れだ(欧米では逆にクリスマスが家族行事という位置づけのようだ)。親子三代そぞろ歩いて、孫に露店の食べ物を買い与えたがる祖父母とたしなめる母といった寸劇がそこらじゅうで繰り広げられる中、時が止まったかのように科神家は拙者と妹、両親の4人連れ。若作りとは言え流石に頭頂部が寂しくなってきた父の頭をわずかに見下ろす位置に歩き、我が身の不甲斐なさに恥じ入るばかりである。
 ところが拙者は間違っていた。
 元日の晩、両親が寝静まり、風呂から上がってきた妹が読書をしている拙者のコタツの横に入ってきた瞬間、拙者は妹の顔の側面にわずかながらの見覚えのない「しみ」を見つけて衝撃を受けた。妹は元々ソバカス気味で、それこそ高校生の頃は母が「キャンディ・キャンディみたいでいいじゃない」とか呑気なことを言っていたのだが、大人になっても一向に収まる気配がなく、この度とうとうしみとなって定着したようである。
 衝撃をうけつつも読書を続ける拙者・・・・が、テレビをつけるでもなく、本を読むでもない妹に気づいた。自室にいる時は英会話かなんかイロイロしているようだが、リビングでコタツに入っている時には読書か録り溜めしたテレビ番組を見る等、何らかの能動的行動をしていたのだ(妹はゲームをやる習慣もインターネットをする習慣もない)。あるいはうたた寝等。しかしそのいずれもしていない。今までになかったことだ。
 「・・・・どしたの? あ、自分がこの角度にいたらテレビ見づらい?」
 「いや、そういうわけじゃなく」
 「なんかぼーっとしてるから・・・・」
 「仕事で大勢の人の相手してるから、こういう時間も必要なの!」
 「ふーん・・・・」
 うーん。考えて見ればヲタクの・・・・いや、一般化はさておき、ヲタクである拙者の帰宅後の時間は結構忙しい。飯の支度と食事、風呂、ニュース、録り溜め動画の消化、インターネット徘徊、積みゲー、積ん読本の消化、筋トレ、たまに英語、ぼーっとしてる時間なんてなどない(笑)さもなきゃ寝るというわけで、ぼーっとするにしても「『化物語』のブルーレイ見ながらぼーっとする」とか「ニコ動のメダル・オブ・オナープレイ動画を見ながらぼーっとする」という、起きている時間は何かしら常に5感の何かを埋めている・・・・なんかこう書くと何かのジャンキーみたいだな。「起きているのに何もしていない」という時間などない拙者にとってはちょっと違和感が・・・・いや、拙者との比較はさておき、いつもならともかく、初めて確認された行動なのでちょっと奇異に思った。

 2日の昼、ブティック店員である妹は初売り福袋ウォーズに売る側として参加するため出勤。箱根駅伝を見ながら親子3人の図。
 「ちょっと話があるんだけどな・・・・・」
 父はく○がつく真面目人間なので、こういう時は読書もゲームも中止して正対しなければならない。

 祖父が先日亡くなり宮崎に祖母が独り残っている。ま、祖父も施設に入っていたからどのみち独りで暮らしていたのだが、時々中~長期にわたって母、あるいは両親が帰ってちょっとずつという形でサポートはしていた。しかしいい機会なので、両親は宮崎に拠点を移すことを決定したという。祖母も母も我が非常に強いため同居に向いてないことは実証済みであり、その旨双方等も了解している。ので、偶然祖母宅の隣の土地に建ちつつあった建て売り住宅をエイヤーで買い取り、そこに住むことにした、というのだ。
 いくら宮崎でもローンを組むことなくキャッシュで買取るなんてそりゃごうせいだなあ、と思ったがそこはそれ、祖父の遺したホニャララらしい。凄いな。
 なので特に神戸のマンションを売却する必要もなく、妹は妹で地元に仕事があるのだから、マンションはそのまま維持、いずれは・・・・拙者ではなく、妹に贈与したいので、その旨了解して欲しい、というのが話の肝だった。
 正直両親の宮崎移住については状況からして避けられないだろうとも思っていたし、神戸にあった実家が郷里に撤収した高校同級生も少なからずいるので、マンションが残るだけでもおんのじであった。両親名義の財産を両親の意志でどうしようと、拙者にはどうこう言える権利はないので、全然問題ないですよ・・・・と返事しようと口を開いた瞬間、
 「お前にはその・・・・結構学費もかかってるしな、妹の方は浪人もせずに地元の大学に行ってくれたし、まあ、そういう意味もあって・・・・」
 いやいやいや! そんなこと言われなくてもなんも言わんから! ていうかこのタイミングでOKしたら浪人&遠隔地進学で凄まじく金がかかった拙者が負い目を感じてOKしたみたいやん!
 なんかモヤっと感が若干残るもその後転居スケジュールについて確認。この春にも主要な家財道具とともに両親は宮崎に移動する。一家4人が揃った神戸の正月もこれが最後というわけだ。
 そして話は妹の件に移った。なんかいろいろ愚痴っていたが主要部分は「休みの日にも家事をしない」こと・・・・調べると昨年の正月にも父は拙者に妹の行状について同様に愚痴っているw。これの是非についてはさておき。
 「なんか最近ぼーっとしてることも増えたしなあ」
 「・・・・・!!」

 やはりそうなのだ。気のせいではなかった。妹に何か変調が起きている。
 頭をよぎったのはやはり「体力の低下」。以前軍医に言われた言葉を思い出した。「もう35も過ぎるとやっぱり20代の時と同じようなペースで仕事してちゃダメですよ、ちょっと考えないとね。」
 妹は拙者の4つ下であるが、聞くと特にジムに通うでもなくランニングをするでもなく、職場と家の往復+ちょっと買い物、程度にしか動いてないらしい。前述のコメントが軍医のものであることを考えると、仕事で特に猛烈に身体を使うでもなく、普段特に運動に留意していない妹の体力低下が35よりも早めに始まっていてもおかしくない。大学出るまではむしろ妹の方が体育会系であったのに、このあたり兄妹見事に逆転してしまっている。
 さらには元々「〇〇をしたいぜしたいぜー!」「〇〇が欲しいぜー!」というギラギラしたところは科神家ではみんな拙者が担当していて、「妹はその辺欲がなくていいね」とか言われていたのだが、裏をかえせばバイタリティーに欠けるとも言え、それが結果として早期の・・・・体力低下に繋がっている可能性もある。
 独女として危険ではないか。「遼ちゃーん!」とゴルファーを追っかける、「ヨン様-!」と韓国まで出かける、「エルシャダイー!」とコンテンツにハマる、いずれもベクトルの差はあれスカラーはある程度あると言えるが、どうだろう、方向性はどうあれエネルギッシュな女性と、スカラーそのものが貧しく、ぼーっとしている女性と、男性一般からしてどちらが魅力的に映るだろうか?

 時間は止まっているわけではなかった。確実に時間は科神家を蝕んでいる。宇宙戦艦ヤマトのTV版エピソードのシメの場面が脳裏に浮かんだ。「地球滅亡まで、後・・・・」

 イスカンダルは一体どこにあるのだろうか。あったとしてそこにコスモクリーナーはあるのだろうか。

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コメント

あー、ウチも「お前の方が学費も」とか言われたなあ。

相手が神戸のお嬢様短大、家政科、でも一人暮らしのコストには勝てないらしい…

なんか南方実家・南方暮らしが増えたですな!
九州同窓会にあと一歩ですな~

投稿: かんこ | 2011.01.11 09:14

親のありがたさは大人にならないとなかなかわからないってホントだねえ。
でも宮崎の陸の孤島っぷりはハンパじゃないぜ。どこに行くにも山越えだ。

投稿: 科神博士 | 2011.01.17 00:17

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