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失われた10年

 拙者がパートナーを得るためには、現職・現勤務地のままではかなり困難なのではなかろうかと思い至る。

 土曜日に友人筋から紹介して頂いた女性とデート。紹介者と共に横浜中華街にて会食数時間、続いてマンツーマンで小異動の後、元町でお茶。
 お互いのプロフィール等や普段の生活について結構な情報交換の後、彼女は自分の生まれ育った(そして現在も実家に住んでいる)横浜から離れる生活など想像できない、ときっぱりおっしゃったのだった。その日顔を合わせてから二桁に達した煙草を吸いながら。
 そういや積極的に嫁探しを始めたのは千葉にいたころであるから、それ以降合コン等で合う人々はすべからく関東圏在住なのである。でもって昨今の経済状態からして勤労女性の大部分は実家暮らし。
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 彼女たちにとってみれば、空中機動部隊よろしく頻繁に離着陸を繰り返す職の人間と付き合うなど、あまりにもリスクが大きくメリットが少ないのだ。今現在日本最大の都市に住んでいて全国異動の士官なんぞとくっついたら、次回の異動の際にはかなりの率で今より規模的の小さい街・・・・ならいいほうで、人口わずか3万人、スーパー2軒にツタヤが1軒、ハンズもなけりゃユニクロもなく、気の利いた喫茶店もなければアンティークショップもない、冬は零下30度も割り込む極寒豪雪地帯の債務超過の町に例え数年であろうと居住するのは悪夢以外の何者でもない。当初から拙者の職務の特性について隠蔽でもしないかぎり、もはや入り口の段階でダメ出しなのだ(かといって隠蔽し通して一緒になると某先輩中佐のように後で転属ということになって嫁の親族と深刻なトラブルに陥ったり、あるいは某下士官のように転属後離婚に発展したりするのである)。
 現状況を改善するために選択できる行動は少ない。

1)全国異動のない職(この国では全国企業もしくは国家公務員でもない限り大概そうだ)に転職する
2)超地方まで一旦撤退し、そこで脱出をもくろむ女性を捜す(奥尻レーダーサイトの士官がモテモテであることは以前の記事参照)

 いずれにせよ膨大な時間と金がかかる話である。しかも前者の場合、女性が特に重視する年収が大幅に減少するというリスクがあり、非常に危険な選択肢と言える。大きな既得権益を手放した上にそれ故パートナーにも恵まれない。最悪だ。
 後者について。拙者の北の果て勤務時代、拙者の3年後に入ってきた後輩士官(現在でもその北の果てに勤務)の結婚の知らせを最近受けたのだが、現地合コンで知り合った女性に「土下座して頼んだらしい」と現地下士官から聞かされた。都市に転属してからでは相対的価値が低下することを自覚しての緊急避難的行動といえよう(<どうして惚れ抜いた上の行動と解釈しない?)

 冗談はさておき、上記のような泣き言を口にすると「そんな悪条件は男気に惚れさせる甲斐性があれば万事解決だ!」と咆哮する猛者たちが職場にどんぶり一杯いらっしゃるわけだが、そんなのがないから現状こんな感じであって、現世利益の部分を整えなければ議論の入り口にも入らない。女性どころか他人に気を遣ったり場の空気を読んだりする能力については自慢じゃないがイタリア人にとっての戦争遂行能力並でありしかも治癒の見込みがない。正直気を遣うことに膨大なエネルギーを消費する。「女を好きになったらそいつの喜ぶ顔を見たいがための苦労なんか全然気にならないッスよ!」と言い切ったのは前の職場で一緒だった、若い頃はもうそれはそれは種馬状態であった叩き上げの士官であり、現在3人の子供の立派な父である。そこまでヒトを好きになったことは現在までないし、よって今後もおそらくないであろう。
 甲斐性・・・・やはり人格形成期かつエネルギーに満ちあふれた時代に女性と付き合い気配りの大切さを学んだり駆け引きをしたり傷ついたりといった経験は、男性としてのまともな甲斐性形成に必須であったのだ。読書とマンガとゲームに耽溺し内に籠もっていた10代後半~20代前半。まさに失われた10年である。

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コメント

「悪条件なぞ関係なし!!」という成功者の陰にそんな台詞を吐くこともできぬ者どもが30倍はいると思うが。とりあえず、初対面で煙草ふかして「やだ」などとぬかす相手はやめておけ。

投稿: 軍曹@まがいもの | 2008.01.15 23:06

押忍。気長に前進するであります。
・・・・しかし前進してるんかなホンマに・・・・
それにしてもかなりお会いしてないですねえ。
ていうか入隊以来会ってないし。
年賀状受け取りました。ご家族共々お元気そうでなによりであります。

投稿: 科神博士 | 2008.01.16 00:44

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