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波のうえの魔術師/石田衣良/文春文庫


 なんだかタダモノではなさそうなパリっとしたじいさんに見込まれて株式相場のイロハを叩き込まれる就職浪人の青年。やがて明らかになる預金量第3位の大手都市銀行への復讐計画。トレーダーとしての全てをかけて老人を食い物にした銀行への大勝負に出る老人の『秋のディール』の結果は!
 ていうかなんと石田衣良読むのは初めてなんですよエヘヘ。はい、IWGPも読んでませ~ん。
 とある財テク書籍の尻尾の方に「わかりやすい参考図書一覧」というのがあって、経済入門書と並んで見知った作家(読んでないけど)の本が並んでいたのでこれを機会に購入。
 青年が老人の手引きでおっかなびっくり株式投資を始めて売り時を見極めようとしてドキドキする当たりなんぞ非常に感情移入しまくりで好感が持てます(笑)。まだデイトレとかが流行り出す前なので市況そのものは自宅でチェックできるものの、売り買いはまだ証券会社の電話窓口を通しているところが時代の流れの速さを感じる。
 舞台背景にはバブル崩壊前後に銀行によって売り出された金融商品『融資つき変額保険』により住み慣れた土地や家を奪われる老人達が大量発生しているという事情があるわけで、ググって見ると実際にある事件だそうです。クローズアップ現代でも最近ちょっと似たような問題が取り上げられていて、「銀行さんがやってるんだから元本割れなんて考えてもみなかった・・・・」・・・・いやそれはそのう、契約書をよく読んでですねえ・・・・つってもまあ、売り方だよねえ。
 難しい経済指標等の話は丁度よくパスされて取引の迫力ある場面が楽しめるようになっているので、ちょっとしたコンゲーム小説として読めますから一般のミステリファンにもお勧め。「連続ドラマ化話題作」って描いてあるけど・・・・いつドラマ化されたんだろう。
 

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