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人生統合計画

 別に主義主張があって独りモンをやっていたわけではない。

 (1)知り合って→(2)トキメいて→(3)告白してOKもらって→(4)つきあって→(5)いろいろ紆余曲折あって→(6)プロポーズして→(7)結婚、という図式が相当強く頭に刻み込まれていたらしく、(1)~(5)のプロセスでもう挫けてしまいそう~と決めつけて、はなから動こうともしない20代を過ごした。今から思えばそういったチャンスが比較的多かったハズの大学時代に読書とゲームに耽溺したのは致命的だったかも知れぬ。職を得た先も結果的にほぼ野郎どもの軍団であり、同僚達のように街に狩りに出かけよう、というバイタリティーもなく、ソッチ方面については無為に歳を食ったという自覚はある。 
 30歳になった年、名寄から千歳に異動し、拙者を取り巻く人間環境が若干変化した。拙者が新たに配置された教育部門はいわば下っ端を現場指揮官にクラスチェンジするところであるから、本属の人間はある程度現場で経験を積み、なおかつ被教育者と組んずほぐれつするためにそれなりにバリバリ体力のある人間であり、つまりは中核は20代中盤~30代前半となる。彼らはいわばノンキャリであり高卒であるので、結婚も若干早めである。それらの条件から、拙者とともに働く人々はかなりの高率で赤ちゃん~小学校に上がるか上がらないかの子供がいるということになる。自分とそう歳の違わない精悍な男がある日を境に重度の親バカになったり、「いい幼稚園はどこか」と昼休み中話し合っていたり、子供のことで奥さんとケンカしたとぼやいたり、土日に洗濯物を干していればそこら中で職場を同じくする人々の子供達が遊んでいるのを目の当たりにしていると、自分の現在に疑問を持たざるをえなくなる。帰宅したらとりあえずPCを目覚めさせ、テレビをつけ、バラエティ番組を流しつつネットをうろうろしながら飯を食い、PCいじったり動画見たり、時々PS2のスイッチを入れて夜中まで過ごし、眠くなったら寝る。こんな生活を、死ぬまで続けるつもりかね、科神博士君。
 時間が過ぎ去る体感スピードがますます速く感じるようになった。久しぶりに会った高校の同期の頭に思いの外多くの白髪を発見したり、同じく後輩の頭の生え際が猛烈な勢いで撤退しているのに気付いたり、祖父の足がもうきかなくなったらしいという話が実家との電話の話題になったり。拙者の周りで時間は確実に過ぎていく。
 自分自身について。1期3ヶ月、この期間に30名弱のひよっこ達の教育訓練を担任するのが拙者の仕事である。当初は長かった3ヶ月も慣れるごとに速く感じるようになった。最も時の速さを思い知ったのは、自分がもう5期、130名前後の人間を送り出したことに気付いた時である。

 振り返ってみると現在の任地にやってきたことが少なからず影響しているようにも思え、加えて他のいくつかの理由から、おおざっぱに言えばこの度の一件には、拙者の人事を管理する市ヶ谷の参謀本部も関与しているとも言えてある意味愉快だ。

 悶々といろいろ考えている、そんなある日のことじゃった。(つづく)

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